
歯科医院の退職金制度「中退共・iDeCo+・企業型DC」比較実務ガイド――制度要件と税務上の取扱いを整理する
歯科医院の退職金制度は、スタッフ定着と節税を同時に設計できる数少ない経営レバーです。本記事では中退共・iDeCo+・企業型DCを導入ハードル・掛金上限・対象範囲・役員可否の4軸で比較し、個人医院と医療法人それぞれの導入順序を示します。採用競争が激しい衛生士・助手の福利厚生設計に直結する判断軸を、キャッシュ目線で整理します。
- ◆歯科衛生士は5年未満離職が38.7%、求人倍率3.39倍で、退職金を含む将来保障が採用・定着の差別化になる
- ◆中退共は全員加入・事業主全額負担・外部直接払いが特徴で、個人医院の第一歩に向き、役員は対象外
- ◆iDeCo+は企業年金未実施かつ従業員300人以下が対象で、従業員iDeCoへの上乗せと損金・所得控除を両立できる
- ◆企業型DCは人数要件がなく掛金上限は月55,000円(他企業年金なし・2024年12月施行)、規模拡大・役員含む設計向き
- ◆個人は中退共起点、小規模法人はiDeCo+または中退共、中規模以上は企業型DC、と法人格と人員計画で導入順序を決める
歯科医院における退職金制度の位置づけ――採用・定着策の一つとして
常勤の歯科衛生士をはじめとする専門職の採用・定着は、多くの歯科医院で課題になっています。給与水準に加えて、退職金を含む福利厚生の設計は、求人時の比較材料の一つになり得ます。ただし退職金制度が離職率を直接下げるかどうかは医院ごとの事情や運用によるため、導入すれば効果が出ると断定できるものではありません。
財務面では、事業主が拠出する掛金を法人なら損金、個人事業なら必要経費として算入できる制度があります。国税庁(No.5231)は、退職金共済制度や確定給付企業年金・企業型確定拠出年金に係る事業主掛金について「事業主の法人税または所得税の課税所得の計算上、損金の額または必要経費に算入されます」としています。ただし制度ごとに対象者・上限・役員の扱いが異なり、また拠出時・運用時・受給時で税務上の取扱いが分かれるため、「非課税」と一括りにはできません。医院の開業形態と規模に合わせた選択が欠かせず、税務・労務の最終判断は税理士・社会保険労務士へ確認してください。なお本記事の数値・要件は、各制度の公式サイトや行政機関等の公式資料に基づく2026年7月時点の内容です。制度改正により変更される可能性があるため、最新情報は各制度の公式サイトでご確認ください。
採用設計そのものを見直す場合は、歯科助手・受付スタッフ採用の実務ガイドとあわせて、求人票に載せる福利厚生の言語化も進めると比較材料になりやすいです。
小規模歯科医院で比較対象になりやすい3制度
ここでは、小規模な歯科医院で比較対象になりやすい公的・準公的な制度として、中退共・iDeCo+・企業型DCの3つを取り上げます(確定給付企業年金(DB)など他の制度もありますが、小規模医院での実務的な選択肢に絞っています)。それぞれ性格が異なり、中退共は退職時に支払われる退職金の外部積立、iDeCo+・企業型DCは原則として老齢給付として受け取る確定拠出年金である点に注意が必要です。比較軸は「導入ハードル」「掛金の上限と柔軟性」「対象者の範囲」「役員・院長の加入可否」に絞ると判断が速くなります。
- 中退共(中小企業退職金共済):国の共済制度。事業主ではなく機構から退職者へ直接退職金が支払われる。ただし短期退職では掛金割れや不支給がある
- iDeCo+(中小事業主掛金納付制度):従業員本人のiDeCoに医院が上乗せ拠出する仕組み。老後資金づくりが目的で、退職時に自由に受け取れる退職一時金ではない。企業年金を実施していない事業主が対象
- 企業型DC(企業型確定拠出年金):規約で設計する確定拠出年金
3制度の比較(2026年7月時点)
項目中退共iDeCo+企業型DC 対象規模中小企業(サービス業は常用従業員100人以下または資本金・出資金5,000万円以下等。個人企業・公益法人等は従業員数のみで判定)企業年金未実施の中小企業(従業員300人以下)厚生年金適用事業所(人数・規模要件なし) 掛金の上限月額5,000〜30,000円(短時間労働者は2,000〜4,000円の特例あり)事業主掛金と加入者掛金の合計で月額5,000〜23,000円他の企業年金がない場合で月額55,000円 事業主負担全額事業主負担従業員のiDeCoに上乗せ拠出事業主掛金を規約で設定 役員・院長の加入法人役員は原則不可(使用人兼務役員は要件を満たせば可の場合あり)iDeCoに加入する従業員が対象。iDeCoの加入資格・年齢等の要件による厚生年金被保険者資格・年齢等の要件と規約上の加入者範囲による上表の根拠は、中退共の加入要件・掛金が中退共のQ&Aおよび中退共の掛金の説明、iDeCo+が厚生労働省の案内、企業型DCの掛金上限が厚生労働省「確定拠出年金制度の拠出限度額」です(いずれも2026年7月時点)。
比較にあたっての共通の前提(注意事項)
- 受取時期・引き出し:iDeCo+・企業型DCは確定拠出年金であり、iDeCo公式サイトによれば原則として60歳以降の老齢給付金として受け取るまで引き出せず(一定要件を満たす場合のみ脱退一時金を受給可能)、運用結果によって受取額が変動します。中退共は退職金として支払われる外部積立です。
- 併用の可否:厚生労働省の案内によれば、iDeCo+は企業型確定拠出年金・確定給付企業年金・厚生年金基金といった企業年金を実施していない事業主が対象です。したがって企業型DCなど企業年金を実施している医院ではiDeCo+は使えず、iDeCo+と企業型DCは併用できません。一方で中退共とiDeCo+は併用でき、各制度は単独でも導入できます。
- 今後の改正:確定拠出年金の拠出限度額は、令和7年(2025年)改正法・関係政令に基づき見直しが予定されています。厚生労働省の資料等によれば、令和8(2026)年12月の施行で、企業型DCの各月限度額は他制度がない場合で5.5万円から6.2万円へ引き上げられる見込みです(実際の掛金反映は制度の仕組み上その後になります)。導入時期によっては上限が変わり得るため、最新の施行状況を運営管理機関・専門家に確認してください。
- 専門家確認:規約・税務・就業規則への落とし込みや個別の可否判断は、税理士・社会保険労務士など各分野の有資格者に確認してください。
数字だけ見ると企業型DCの掛金上限が大きめですが、規約作成・運営管理機関との契約・従業員への投資教育など運用負荷も上がります。上限額の大きさだけで選ばず、「今の人数と法人形態で回せるか」を優先することが実務の要点です。
中退共:役員対象外だが導入ハードルが低い、中小企業向けの共済
中小企業退職金共済事業本部が運営する中退共は、独力で退職金を用意しにくい中小企業向けに、事業主の相互共済と国の援助で設計された制度です。厚生労働省(鳥取労働局)の解説でも、人材の確保・定着と退職金の外部積立が制度目的として示されています。
加入できるのは中小企業に限られ、要件は業種で異なります。歯科医院はサービス業に区分され、中退共のQ&Aおよび中退共の制度案内によれば、サービス業では常時雇用する従業員数が100人以下、または資本金・出資金の総額が5,000万円以下のいずれか一方を満たせば加入できます。ここで重要なのは、中退共の制度の手引きが示すとおり、個人企業や公益法人等では資本金・出資金という概念がないため、常時雇用する従業員数のみで判定される点です。医療法人も出資の有無など業態により資本金・出資金基準を用いられない場合があるため、自院がどちらの基準で判定されるかは中退共本部に確認してください。
掛金は全額事業主負担で、掛金月額の16種類(月額5,000円〜30,000円)から従業員ごとに選択します。短時間労働者向けには2,000〜4,000円の特例区分もあります。掛金の税務上の取扱いは加入者側(従業員側)とは別で、中退共のQ&Aによれば、事業主が拠出する掛金は法人企業なら損金、個人企業なら必要経費として全額を算入できます(従業員の受給時課税は別論点です)。
加入対象の従業員は原則として全員を加入させる「包括加入の原則」が求められます(一部の例外あり)。退職金は機構から退職者へ直接支払われる点が制度上の特徴です。一方で法人企業の役員は原則として加入資格がない(支店長・工場長・部長等の使用人としての職制上の地位を有し、実態として雇用関係が認められる使用人兼務役員に限り加入し得る)ため、院長・役員自身の老後資金には別制度が必要です。
注意点として、短期退職では不利になります。中退共の説明によれば、掛金納付月数が11月以下の場合は退職金が支給されず、12月以上23月以下では掛金納付総額を下回り、24月以上42月以下で掛金相当額、43月からは運用利息等が加算されます。また掛金の減額には制限があり、従業員の同意を得るか、継続が著しく困難であるとして厚生労働大臣の認定を受ける必要があります。「5,000円台から始めて自由に増減する」といった運用ができるわけではない点に留意してください。
iDeCo+(中小事業主掛金納付制度):従業員のiDeCoに事業主が上乗せする仕組み
厚生労働省の事業主向け案内によれば、iDeCo+は企業年金(企業型DC・確定給付企業年金・厚生年金基金)を実施していない中小企業(従業員300人以下に限る)の事業主が、iDeCoに加入している従業員の掛金に上乗せして掛金を拠出できる制度です。
公式名称は「中小事業主掛金納付制度」で、従業員が加入する個人型確定拠出年金(iDeCo)に事業主が掛金を追加する仕組みです(企業型DCの「マッチング拠出」とは別の制度です)。税務上の取扱いについては、国民年金基金連合会「中小事業主掛金納付制度の手引き」によれば、加入者掛金は本人の小規模企業共済等掛金控除の対象となります。事業主掛金は、法人なら損金、個人事業主なら必要経費として算入できます。
同案内によれば、事業主掛金と加入者掛金の合計額は月額5,000円以上23,000円以下の範囲で1,000円単位で設定できます(2026年7月時点)。中退共との併用は可能とされており、すでに中退共がある医院が上乗せの選択肢として検討するケースが典型です。導入には労使協議や従業員への説明が必要で、iDeCoへの加入は希望者が対象のため、中退共のような全員加入とは前提が異なります。掛金の合計上限が企業型DCより低いため、厚めに積み上げたい場合は次に述べる企業型DCの方が設計余地が広いことがあります。
企業型DCの制度要件と税務上の取扱い
企業型確定拠出年金は、厚生年金適用事業所であれば導入でき、確定拠出年金法上の人数要件はありません。法人格の有無で一律に可否が決まるものではなく、個人事業所であっても厚生年金の適用(強制または任意)を受け、加入者の被保険者資格や年齢等の要件、規約の承認、実施事業所の要件を満たせば導入し得ます。役員であっても、厚生年金の被保険者資格や年齢等の加入要件を満たし、規約で定める加入者範囲に含まれる必要があります。
事業主掛金の上限は、他の企業年金がない場合で月額55,000円です(2026年7月時点)。厚生労働省の資料によれば、令和6(2024)年12月からは確定給付企業年金(DB)等の他制度がある場合、その他制度掛金相当額を反映(控除)して上限を算定する方式になりました。さらに、令和7年改正法・関係政令に基づき、令和8(2026)年12月の施行で他制度がない場合の各月限度額を6.2万円へ引き上げる見直しが予定されています。掛金の税務上の取扱いは、国税庁(No.5231)によれば、法人は損金、個人事業主は必要経費として算入されます(企業型年金規約に基づく加入者掛金は本人の小規模企業共済等掛金控除の対象)。
加入者の範囲や掛金区分は自由に決められるわけではありません。確定拠出年金法令では、加入資格を定める場合に特定の者について不当に差別的な取扱いをしてはならないとされており、「一定の職種」「一定の勤続期間」「一定の年齢」「希望者」など合理的・客観的な区分に限って認められます。区分ごとに許容される要件や代替措置の扱いが異なり、たとえば職種で区分する場合は就業規則等で職種ごとの労働条件が別に規定されていることが求められるなど、細かな要件があります。詳細は厚生労働省の企業型年金規約の承認基準等に基づく確認が必要で、「チーフ衛生士だから厚くする」といった任意の選別ができるわけではありません。区分の設定は必ず社会保険労務士等の専門家に確認してください。
導入・運営には、規約の作成と承認、加入者の資格取得・喪失手続き、掛金納付、従業員への投資教育、運営管理機関との連携などの法定業務が発生し、事務負荷は中退共より大きくなります。役員報酬・退職金の税務や、拠出時・運用時・受給時の課税関係を含めて、必ず税理士・社会保険労務士と試算してください。
なお、中退共から企業型DCへ切り替える場合、新規掛金の切替と既積立資産の移換は別問題です。中退共「合併等に伴う中退共制度から企業年金への移換手続き」によれば、中退共の資産を企業型DC等へ移換できるのは、中退共と企業年金が併存する事業者が合併等を行い企業年金のみを実施することとした場合などに限られ、移換の申出には期限(合併等の日から1年以内かつ解除日の翌日から3月以内)や対象従業員の同意といった要件があります。簡単に移せるとは限らない点に注意してください。
医療法人・個人医院――制度選択の考え方
制度選択は「いまの法人格」と「今後の人員計画」の交点で決めるのが現実的です。以下は一つの考え方であり、法定要件や自院の資金繰りに基づいて個別に判断してください。
個人医院の場合
まずは中退共でスタッフの外部積立を確保する選択肢があります。掛金はキャッシュフローに合わせて設定し、前述のとおり減額には制限があるため無理のない水準から始めるのが安全です。企業型DCも、厚生年金の適用や加入者資格等の要件を満たせば個人医院でも検討し得ます。院長本人(個人事業主)の退職準備としては、小規模企業共済やiDeCo(個人型)などを別枠で検討できます。ただし小規模企業共済は、中小機構の加入資格によれば、医療法人など直接営利を目的としない法人の役員は原則として加入対象外です。個人開業の歯科医師は要件を満たせば加入できますが、医療法人化して理事長・理事になった後の扱いは異なるため、加入可否は中小機構に確認してください。
医療法人(企業年金未実施・従業員300人以下)の場合
中退共を土台にしつつ、希望者への上乗せとしてiDeCo+を使うか、規約上の加入者範囲に含めれば役員も対象にし得る企業型DCを使うかの分岐になります。前述のとおりiDeCo+と企業型DCは併用できないため、どちらか一方を選びます。事務体制の有無や採用計画に応じて判断してください。医療法人の役員自身の退職準備は、小規模企業共済が原則使えないため、企業型DCの規約設計や役員退職金規程などを税理士・社会保険労務士と検討します。
キャッシュ目線のチェック
- 人件費率に掛金を乗せたあとでも、材料費率・家賃比率を含む固定費が許容範囲か
- 掛金は毎月のキャッシュアウトであり、売上の季節変動月でも払える水準か
- 分院時は運転資金を別枠で確保したうえで、退職給付の追加負担を見る
賃上げ原資の管理と退職給付の掛金は、会計帳簿・資金繰り表で科目を区分管理しておくと、資金繰りの把握がしやすくなります。制度ごとの賃金台帳・給与明細への表示の要否は、税理士・社会保険労務士に確認してください。
複合導入と運用の実務
制度は一つに絞る必要はなく、中退共を土台に、iDeCo+または企業型DCのいずれかを重ねる設計が考えられます(iDeCo+と企業型DCの併用は不可)。求人票には「退職金制度あり」だけでなく、掛金の考え方など応募者の比較材料になる情報を整理しておくとよいでしょう。ただし勤続年数に応じた受取イメージ額を示す場合、確定拠出年金は運用結果で変動し、中退共も短期退職では掛金割れがあるため、確定額のように見せないよう注意が必要です。
短時間勤務者を雇用している場合は、中退共の短時間労働者向け特例掛金区分(2,000〜4,000円)が選択肢になります。特例掛金は、1週間の所定労働時間が通常の従業員より短く30時間未満である従業員が対象で、加入時に労働条件通知書や労働契約書の写しの添付が必要です。
運用開始後は、次のような点を定期的に確認します。
- 対象者の入退社に応じた加入・資格喪失手続きの漏れ
- 掛金合計が人件費予算・資金繰り表に反映されているか
- 求人・面接で制度を説明できる体制があるか
- 法人成り・分院・企業年金の有無など、制度要件に影響する変化の有無
退職金制度は導入だけで離職率が下がる類の施策ではありません。効果を見る際は、採用単価や定着率、欠員期間などの指標を継続的に把握し、制度導入だけによる効果とは断定せずに評価することが現実的です。自院の法人格・人数・今後の展開を整理し、中退共・iDeCo+・企業型DCのどれを土台にするかから検討してください。規約・税務・就業規則への落とし込みは、税理士・社会保険労務士など専門家を交えた設計を推奨します。必要であれば無料の30分相談で、現状の人員構成に応じた選択肢の整理からお手伝いできます。なお当社の相談は制度・採用の一般的な情報提供と選択肢の整理を目的としたもので、個別の税務相談や社会保険労務士業務など有資格者に限られる業務は行いません。これらが必要な場合は、提携する税理士・社会保険労務士等の有資格者におつなぎします。
監修:石井 貴久(株式会社ARXIA 代表)。本記事は制度の一般的な解説であり、税務・年金・企業年金実務・労務にわたる個別の判断は、税理士・社会保険労務士・企業年金の実務に精通した各分野の有資格者に必ずご確認ください。制度要件・数値は行政機関等の公式資料に基づく2026年7月時点の内容ですが、改正により変更される可能性があります。
よくある質問
- Q. 個人経営の歯科医院でも退職金制度は導入できますか?
- はい。中退共は個人事業主の医院でも利用でき、掛金は必要経費として扱えます。ただし事業主本人(役員に相当)は対象外のため、院長自身の退職準備は小規模企業共済や個人型iDeCoなど別制度で検討します。導入手続きは社労士・税理士に確認してください。
- Q. 中退共とiDeCo+は併用できますか?
- 併用可能と整理されています。中退共で全員分の土台を作り、iDeCo+で希望者に上乗せする使い方が典型です。iDeCo+は加入者掛金と事業主掛金の合計が月額5,000〜23,000円の範囲である点と、企業年金未実施・従業員300人以下などの要件を満たす必要があります。
- Q. 企業型DCはスタッフが少ない医療法人でも現実的ですか?
- 人数要件はなく、役員1名の厚生年金適用事業所でも導入できる制度です。一方で規約・運営管理・投資教育などの運用負荷は中退共より大きいため、総務体制と分院・採用計画を踏まえて採否を決めるのが安全です。掛金上限や損金算入の詳細は専門家の試算を前提にしてください。
- Q. 退職金の掛金は人件費率にどう影響しますか?
- 掛金は毎月のキャッシュアウトとして人件費・福利厚生費に乗ります。売上の季節変動月でも払える水準か、材料費率・家賃比率と合わせた固定費全体で許容できるかを月次で確認してください。採用単価や教育ロスの削減効果とセットで評価します。
- Q. 制度を入れれば離職はすぐに減りますか?
- 退職金だけで離職率が即座に下がるわけではありません。給与・シフト・ハラスメント対策・育成と組み合わせて「長く働ける条件」を示すことが重要です。求人票では制度の有無だけでなく、勤続に応じた考え方を具体的に伝えると応募者の比較材料になります。
この記事の詳細は Bench Club 限定レポートで
歯科医院のためのベースアップ評価料解説
ベースアップ評価料は令和6年度診療報酬改定で新設された制度で、令和8年度改定により初診点数が21点から段階的に52点まで拡大され、事務職員や40歳未満の歯科医師が新たに対象職員に追加されました。本制度は算定した全収入を対象職員の賃金改善に充当する義務があり、基本給への上乗せではなく「ベースアップ評価料手当」として新設することで、実績報告の集計が容易で原資不足時の調整も可能になります。令和8年度と令和9年度に段階的な賃上げ(医療職3.2%・事務職5.7%)を目指す制度であり、届出の有無がスタッフ定着に影響するため、早期の導入検討が経営課題として重要性を高めています。
Bench Club で続きを読む →参考資料
- おしえて中退共!|加入の決め手(中小企業退職金共済事業本部)
- 厚生労働省 鳥取労働局 中小企業退職金共済制度について
- iDeCo+のご案内(事業主向け)|厚生労働省
- 中小事業主掛金納付制度(iDeCo+)|企業年金連合会 用語集
- 中小事業主掛金納付制度「iDeCo+(イデコプラス)」|三井住友銀行
- 2026年最新版|企業型DCの掛金上限はいくら?|SMC税理士法人
- 経営者が絶対に知っておくべき企業型確定拠出年金の5つのメリット|社会保険労務士法人 松尾事務所
- 歯科衛生士はどうして定着しないのか?その理由と対策を考える
- 歯科助手・受付スタッフ採用の実務ガイド|資格要件のない人材の求人設計と定着の考え方
- 歯科医院の電子カルテ・電子処方箋――関連資料から読む対応方針の見通しと院長の投資判断
- 歯科医院のカスタマーハラスメント対策義務化【2026年10月】厚労省指針と院内体制整備ガイド
- 歯科医院のためのベースアップ評価料解説Bench Club 会員限定Bench Club で続きを読む →


